失敗してもあきらめない
みんな大好きなアマゾンプライムに「スティンキーとダーティー」というアニメ番組があります。
車しかいない街の中でゴミ収集車のスティンキーとショベルカーのダーティーが色んな疑問や問題を解決するために互いに知恵を出し合って工夫して様々なことを試しながら頑張るという内容です。
そこで起こる問題や事件というのは、私たち大人から見たら時に馬鹿馬鹿しく、初めからちゃんとしていればそんなことは起こらんだろうというようなものばかりですし、彼らがその問題に向き合って試行錯誤する姿も非常に荒唐無稽なアイデアであったり、失敗を繰り返し、こうすればいいじゃないかとすぐに口を出してしまいそうなものばかりなのです。このアニメを子どもの横で見ているとせっかちな私なんかはイライラしてしまいます。
けれども子どもたちはこのアニメを見て非常に楽しそうにしています。何がそんなに面白いのだろうと思っていたのですが、どうやら問題に向き合い解決していくまでの失敗の過程が面白いのだそうです。
問題があり、解決に至るまで何回も失敗する二人はいつも同じ目線で互いにアイデアを出し合います。つまり自分たちの現状に同じ目線で常に寄り添っているのです。そして二人で試行錯誤し、仲間の協力をもらい二人のアイデアで問題解決した時、そこに大きなカタルシスがあると言った流れなんだと思います。
私たちはいつも時間に追われています。家事を早く終わらせたいし、やらなければならない仕事だってたくさんあります。自分の時間だって欲しいのです。
そんな時、子どもが何かをしようとするのを見るとそれはとても非効率に見えてしまいますし、早くしなさいとついつい怒ってしまったり、最適なやり方を教えようとしてしまいます。
けれどももしかすると、それは子どもたちが自分の発想や試行錯誤の中で成功を勝ち取る喜びを潰してしまう行為だったのかも知れないなと私はこのアニメを子どもと見ながら思ったのです。
子どもの豊かな成長のために大切なのは、効率の良い方法ではなく、子どもたちと同じ目線で寄り添って立つということではないかと思います。
失敗しても一緒に考えてくれる仲間がいる。それはきっと諦めない心を生み出します。
恐れず自由な発想を生み出し、自分の考えや姿を表現していく子どもたちのチャレンジをこれからも「同じ目線に立つ仲間」として一緒に考えながら見守って行きたいなと思います。